34日目 建築鑑賞がきっかけとなること
瀬戸内しまなみ海道で海を島を渡りついで四国は愛媛県までやってきた。
この旅行もいよいよ残すところ一週間となり、なんだかもっと続けていたい様な、もう終わりにしたい様な不思議な感じだ。
それでもやっぱり一度、40日間と決めた以上は区切りをつけなくてはならないと思う。
四国も初めて訪れる地域だが、愛媛県松山には鑑賞したい建築も多く、観光の予定がたくさんあるので先を急いだ。
まずは、2007年に開館したばかりの「坂の上の雲ミュージアム」。
こちらは安藤忠雄氏設計の美術館で、司馬遼太郎の長編小説「坂の上の雲」が基本構想となって設立されたものである。
ビルの立ち並ぶ中で、一際大きな存在感を放っていて面白い建築であった。
また、展示も興味深いものが多く、「坂の上の雲」を手にとってみたい気持ちにさせられた。
午後からは、愛媛といったらと言うくらい有名な道後温泉を訪れる。
開湯3000年の歴史を持つという温泉地だが、なんといっても道後温泉・本館には驚かされた。
築100年以上を誇る本館だが、普通に温泉として入浴出来ることを知らなかった。
温泉に入浴して中の鑑賞もしたかったが、なんといっても今日は時間が足りない。
泣く泣く入浴は諦めて道後の温泉街を少し散策して道後温泉をあとにした。
そして、もう一つどうしても訪れたかった建築は「伊丹十三記念館」である。
この建物は映画監督伊丹十三の人となりを伝える記念館であり、設計は住宅作品を多く手掛ける建築家、中村好文さんである。
(なぜかこの建築家中村好文さんは”氏”と呼ぶより”さん”と呼んだ方がしっくるくるのだ。)
中村好文さんの建築は住宅作品が主であるため、建築の内部まで見学をしたことはなかったので記念館であるこの建築で初めてその内部空間を体験することが出来た。
やはり建築を身近に感じられる様な設計で、中村さん自身が考えたという展示方法もユニークですごく楽しめた。
また、伊丹十三氏のこともあまりよくは知らなかったが興味が持てて、旅行を終えたらいくつか本を読んでみようと思う。
この旅行でも多くの美術館や記念館を鑑賞しているが、だいたいは建築鑑賞がきっかけである。
そんなこんなで、気になったことを記しているメモ帳にもたくさんの情報が集まっている。
記念館や美術館を訪れるまでは微塵も興味を持っていなかったことまでいっぱいである。
このメモ帳に記されていることは、旅行を終えたあとでも僕を末永く導いてくれると思う。
それを思うと、この旅行は終えてこそ本当の意味を持つのだろうなと思った。
その後は、愛媛の窯元「砥部焼の里」を訪れる。
特に購入はしなかったが磁器でありながら厚みのある器はデザインとして面白いものも多く、若い人たちも多く入ってきているそうなので、これから先もっと面白くなる窯かもしれないなと感じた。
そして、やはり愛媛と言えばみかんなので、砥部の坂で無人で売られていた傷物のみかん(と言ってもかなりきれい)を購入した。
すごく甘くて、20個くらい入っていたのに100円。さすがは愛媛県‥
明日からは毎日みかんが食べられるので嬉しい。
(34日目:愛媛県)天気晴れ・走行距離6765㎞
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